今年も「むさしのサイエンスフェスタ2013」が、11月3日に大野田[おおのでん]小学校で行われました。例年、武蔵野市教育委員会主催の行事として小中学生を対象に行われています。
今年の出展参加したブースは、32で昨年より1個増えました。2、3の例をあげますと「不思議な磁石の働き」、「ゾウリムシのダンス」、「ロボットアームを動かしてみよう」、「色が変わる不思議な液晶を作ってみよう」、「葉っぱのしくみを見てみよう」など、広い分野から出展されました。 私たち「武蔵野・多摩環境カウンセラー協議会 MECC」の6人のメンバーは、昨年と同じく、「むさしの・こどもエコフォーラム」を支援する形で参加しました。わがチームは26番ブースで「化石のレプリカを作って地球の歴史を探ろう」と言うテーマでした。 今回も昨年と同様に展示企画の目的は、化石を学習することによって地球の誕生から今日までの地球環境の歴史を学び、環境問題の重要性についての認識を深めてもらおうということでした。 なお今回の企画では、MECC会員である寺木秀一教授(東洋大学)に全般的なご指導をいただき、また当日、子どもたちへの説明も先生に担当していただきました。またレプリカの型の作製指導や国立科学博物館からの展示用化石の借用など大変お世話になりました。 今回はアンモナイトと三葉虫の2種類の化石のレプリカを作ることとし、どちらか一方を選んでもらうことににしました。レプリカの作り方としては、まず紙コップに石膏粉をいれ水を加えてよく練り混ぜ、これを予め製作しておいたプラスチック製の型に詰めて放置し硬化を待ちます。昨年は11月23日と時期も遅く、また当日は気温が10℃以下と大変低かったため石膏の水和反応が遅くなり、硬化までに60分以上と予想以上の時間を要しました。しかし、今年は、時期も昨年より早く、また当日は暖かい日でしたので、予定した20分から30分で硬化しました。 昨年は、アンモナイトの化石のレプリカだけの製作とし、一組20人として4回行うことにしていましたが、硬化に予想外の時間を要したため、初めの2回のみを行い残り時間を硬化の時間に充てました。今年は、1回につきアンモナイト・グループ10人と三葉虫グループ10人の合計20人とし、これを3回行いました。 例年、整理券の配布ではチョットしたトラブルが生じていますので、今回は少々工夫して、最初に一度に全部配布することとし、アンモナイト希望と三葉虫希望の2つの列に並んでもらい、各列とも30名で打ち切りとしました。予想したとおりアンモナイトに人気がありましたが、結果的に整理券の配布は、定時の開始時刻から数分で完了し何のトラブルもなく終わりました。 各回の「講義」では、寺木先生から、まず「この工作(実験)の目的など」について化石の標本を提示しながら説明があり、続いて「作業の手順と注意事項」について説明がありました。 「講義」に続いて子どもたちは、早速、防護用のゴーグルをつけてレプリカの製作にかかりました。参加した子どもたちは、小学2年生や3年生などの低学年が多かったのですが、子供たちは大変熱心に取り組んでいました。しかし、昨年同様に作業が少々難しい子供もいて、私たちの手助けが役にたちました。 子どもたちにとっては、石膏に水を加えて練り混ぜる作業が意外に難しく、特に適度な粘性を持たせてプラスチックの型に詰め込める状態にすることは、可なりの試行錯誤が必要でした。それでもみんな頑張って予想以上に素晴らしい作品を完成させました。 練り混ぜた石膏を型に詰め終わった段階で、「地球・人類の歴史」や「化石の持つ意味」などについて寺木先生から説明を受けました。化石の種類や化石の出来るプロセス、化石のできた年代、さらに地球の歴史などを学習しました。「講義」が終わってから子供たちは、国立科学博物館から借用した恐竜の化石やアンモナイト、三葉虫、サメの歯などの化石標本を触って、本物の化石の触感を楽しみました。 プラスチックの型からレプリカを外す作業は、子供たちとって大変わくわくする瞬間ですが、自分たちが作ったアンモナイトや三葉虫のレプリカを見たときは、大きな歓声があがりました。子供たちのこうした嬉しそうな笑顔を見るのは本当にいいものですね。出来上がったレプリカは、自分の名前を記入たラベルと一緒に標本箱に入れて持ち帰ってもらいました。 子どもたちが化石に対して大変興味を示したことは例年と同様ですが、はたして化石と地球の歴史、そして現在の環境問題への理解へとつながったかどうかは、少々不安なところがあります。今後も地球の歴史と環境問題を学習することを目的とするのであれば、もう少し工夫が必要ではないかと思われます。 今回、化石を主題にしたこと自体は、大変成功だったと思います。このことは、アンケートの結果からも納得できます。以下に子どもたちの感想の一部を載せて今回の報告といたします。 (読みやすように「かな」を漢字に直してあります) ○本物そっくりにアンモナイトを作れてよかったです。 ○今度は三葉虫も作って見たい。 ○恐竜の歯の化石を作りたかった。 ○化石がさわれてよかった。 ○いろいろ化石のことが解って楽しかった。 ○化石が大好きになりました。 ○今度、博物館に行って化石を見たいです。 ○いわきに行ってアンモナイトを発掘したいです。(寺木先生が福島県いわき市での発掘の説明をしたので) ○先生がわかり易く説明してくれました。興味を持てたのでうれしかった。 ○先生が詳しいのでびっくりした。 以上
by wister-tk
| 2013-11-27 22:30
| イベント参加報告
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