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家庭でできる温暖化対策・その3 テレビ・エアコンの省エネ  

はじめに
 前々回は「家庭でできる温暖化対策・その1 冷蔵庫の省エネ」(2014年2月号)について、また前回は「家庭でできる温暖化対策・その2 照明の節電」(2014年3月号)について説明しました。このなかで「地球温暖化対策が重要な理由」について学習し、さらに「エネルギーの種類と省エネルギー」や「家庭からのCO2排出割合と家電の電気消費割合」についても学習しました。

 これによって家電の中で最も消費電力の大きいのが冷蔵庫(14.2%)であり、次いで消費電力の大きいのが照明器具(13.4%)であることを学びました。そこで今回は、3番目に消費電力の大きいテレビ(8.9%)と4番目に消費電力の大きいエアコン(7.4%)の省エネ方法について学習しようと思います。

1.テレビの省エネ
(1)テレビの節電行動
 テレビの省エネ方法の第1は、何と言っても出来るだけ視聴しないことです。つまり基本的には必要なときだけスイッチをオンにするようにし、無駄なものは視聴しないことと、見てもいないテレビをつけっぱなしにしないことです。

①テレビを消すときはリモコンではなく、本体の主電源をOFFにしましょう。リモコンでOFFにした場合は、待機状態になっているため電力を消費しています。旅行などで長期に留守にするときは、プラグを抜いておきましょう。
②画面の明るさを少し抑えるだけでも省エネになります。明るさを上げる前に、まずテレビの表面のホコリや汚れをふき取りましょう。
③子どもたちがテレビゲームをした後は、特に気をつけましょう。画面に何も映っていなくてもテレビの電源は入ったままです。忘れずに必ずスイッチをOFFにしましょう。

(2)節電行動と省エネ効果 [1]
①テレビを消す効果(液晶32V型、見る時間を1日1時間減らした場合の1年間の効果)
電気:16.79kWhの省エネ、約370円の節約、
原油換算:4.23L節約、CO2削減量5.9kg
②テレビの明るさを抑制する効果(液晶32V型、画面の輝度を最大から中央の最適に調節した場合の1年間の効果)
電気:27.10kWhの省エネ、約600円の節約、
原油換算:6.83L節約、CO2削減量9.5kg

2.エアコンの省エネ
 エアコンの省エネを考えるに当たっては、基本的な事項として住宅の断熱性能があります。最近の新築住宅では、高断熱性能の仕様が一般的となっています。ですから既存の住宅においては、家の中で最も熱の出入りの激しい窓の断熱対策として、複層ガラスへの交換や二重サッシ窓への改造が望まれます。また高断熱の断熱スクリーンなどの設置は、比較的価格も安く、素人でも施工できるのでお勧めです。

 なお、「断熱スクリーン」については、このブログの2010年12月2日号「自分でできる温暖化防止対策は?」を参照してください。

図―1 断熱スクリーンの施工例
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出窓の断熱施工例:窓ガラスの内側にロールスクリーン、出窓の内側にハニカム・サーモスクリーン、さらに布カーテンとなっています。サーモスクリーンの両側はレール付となっていて断熱性能を高めています。

 省エネを目指したエアコンの温度設定は、当然のことですが冷房時には高めに、暖房時には低めに設定し、さらにエアコンの運転時間を最小にすることです。実際の設定温度は、住宅の断熱性能に大きく依存するので、目標温度に対して設定温度は、個々の条件によって異なってきます。一般に推奨されている室温の目標とする設定温度は、夏は28℃、冬は20℃と言われています。

(1)省エネエアコンの選び方 [2][3]
エアコンを選定するときの基準は、その目的によって様々ですが「省エネ」と言う点にしぼって選ぶときには、「統一省エネルギーラベル」をチェックするのが、最も簡単だと思います。エアコンは、この「統一省エネラベル」に指定されている家電製品ですので、店頭やカタログなどでラベルの内容を知ることができます。「統一省エネラベル」は、図-2に示すような様式です。

図―2 統一省エネルギーラベル [2]
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〇多段階評価:エアコンの場合は「省エネ基準達成率」によって★の数が次のように決められていて、★の数が多いほど省エネ性能が優れていることを表しています。

★★★★★ 省エネ基準達成率:121%以上
★★★★  114%以上121%未満
★★★   107%以上114%未満
★★    100%以上107%未満
★     100%未満

〇省エネ基準達成率:省エネ基準(目標値)を、どの程度達成しているかをパーセントで示します。この数値が大きいほど、省エネ性が優れた製品といえます

〇年間の目安電気料金:エネルギー消費効率や年間消費電力を電気料金に換算して、わかりやすくした数値です。

〇通年エネルギー消費効率(APF):「APF」とは「Annual Performance Factor」の略ですが、文字どおり「年間を通したエネルギーの消費効率」と言う意味です。
APFの数値が大きいほど省エネ性能が優れています。室内機の形態、冷房能力、室外機の寸法が同じならば、省エネ基準達成率が高いほど省エネ性に優れ、年間消費電力量も少なくなります。
また、このAPFの数値は、「省エネ基準達成率」より重要なのでよく注意して確認しましょう。
1例として次の場合を比較してみますと、

[A] : 10畳3.6kWの場合 「省エネ基準達成率」108%、「APF」6.3
[B] : 12畳4.2kWの場合 「省エネ基準達成率」116%、「APF」5.7

達成率では、[B]の方が優秀に見えますが、「APF」では[A]の方が効率がよいということがわかります。このように、達成率はあくまで「目標値に対しての達成率」ですので、必ず「APF]と合わせて確認するようにしましょう。[3]

(2)エアコンの節電行動
〇冷房のときの注意
①室温の設定は出来るだけ高くしましょう。
②扇風機を併用して体感温度を下げましょう。
③窓やドアの開閉はできるだけしないようにしましょう。
④外部からは直射日光が入らないよう日除けをしましょう。
⑤室内側にはレースのカーテンやすだれを設置して陽射しを抑えましょう。
⑥留守にするときや人のいない部屋は、日中でもカーテンを閉めて外からの熱を遮断しましょう。カーテンは厚手の方が断熱効果があります。

〇暖房のときの注意
①室温の設定は出来るだけ低くしましょう。
②扇風機を併用して天井側の暖かい空気を床の方に循環させましょう。
③窓やドアの開閉はできるだけしないようにしましょう。
④窓には厚手のカーテンを使用して熱の放出を抑えましょう。
⑤外からの冷気は重いので、まるで冷たい水のようにチョットの隙間からも侵入してきます。ですからカーテンなどで遮蔽するときも、少しの隙間も出来ないようにすることが重要です。

〇室外機に対する注意
②風通しの良いところに設置しましょう。
②夏季の直射日光を避けるために日除けをしましょう。
③吹き出し口の前方に遮蔽物がないようにしましょう。
④周囲はきちんと整理整頓しましょう。

(3)節電行動と省エネ効果 [1]
〇冷房の場合
①温度設定の効果(外気温度31℃のとき、2.2kwのエアコンの設定温度を27℃から28℃に変更して、1日9時間運転した場合の1年間の効果)
電気:30.24kWhの省エネ、約670円の節約、
原油換算:7.62L、CO2削減量:10.6kg

②運転時間の効果(設定温度28℃で運転時間を1日1時間短縮した場合)
電気:18.78kWhの省エネ、約410円の節約、
原油換算:4.73L、CO2削減量:6.6kg

〇暖房の場合
①温度設定の効果(外気温度6℃のとき、2.2kwのエアコンの設定温度を21℃から20℃に変更して、1日9時間運転した場合の1年間の効果)
電気:53.08kWhの省エネ、約1,710円の節約、
原油換算:13.38L、CO2削減量:18.6kg

②運転時間の効果(設定温度20℃で運転時間を1日1時間短縮した場合の1年間の効果)
電気:40.73kWhの省エネ、約900円の節約、
原油換算:8.05L、CO2削減量:11.2kg

〇フィルター交換の効果(2.2kwのエアコンでフィルターが目詰まりしている場合と月に1,2回清掃した場合の1年間の効果)
電気:31.95kWhの省エネ、約700円の節約、
原油換算:8.05L、CO2削減量:11.2kg

おわりに
 3回にわたって「家庭でできる温暖化防止対策」の対象となる冷蔵庫、照明器具、テレビとエアコンの「省エネ」について学習しました。今回は、家電のなかでも冷蔵庫、照明器具に次いで消費電力の大きいテレビとエアコンについて、その省エネ方法について学習しました。また特に省エネエアコンの選択のポイントとなる「省エネラベル」について学びました。

 さらにエアコンの省エネを目指した場合に重要なことは、住宅自体の断熱性能であることを改めて認識しました。既存の住宅においては、断熱性能の最も劣る窓の対策が重要なことを学び、二重サッシ窓にすることや断熱スクリーンなどの設置が、エアコンの省エネに効果のあることを学びました。

 わが家では比較的大型の窓は二重サッシに、また小型の窓は複層ガラスとし、さらにこれらのいずれもが施工出来ない窓については、ハニカム・サーモスクリーンを設置しました。その効果は、想像以上で驚いています。
 また夏季にはエアコンの省エネを目的に、夜間に冷気を取り入れるため、寝室の窓の雨戸をルーバー付の雨戸(エコ雨戸)に交換しました。ルーバーはブラインドのように羽根が自由に動くので、開放する隙間を加減でき、完全に閉鎖することもできます。お陰様で真夏の夜もエアコンのお世話にならずに快適に睡眠できます。

 また、わが家では2階にある居間の南側のバルコニーに、日除けスクリーン(オーニングスクリーン、2.7m)を、昨年春に設置しました。日除けスクリーンが、バルコニーとテラス窓全体を太陽熱から守ってくれるので、その効果は本当に予想を超えたものです。
 なお、ハニカム・サーモスクリーン、ルーバー付雨戸、それに日除けスクリーンも、日曜大工程度の腕前で十分施工できますので、比較的安価に設置することができます。

 3回にわたって掲載した「家庭でできる温暖化対策」の投稿によって、みなさんが、省エネに対する関心を少しでも喚起していただければ大変幸いと思います。

< 参 考 文 献 >
1.経済産業省・資源エネルギー庁:(出典:「家庭の省エネ大事典」
  (一財)省エネルギーセンター作成
  <http://www.eccj.or.jp/dict/index.html>)
2.一般社団法人 家電製品協会 HP、省エネ家電de温暖化防止
  <http://www.shouene-kaden2.net/learn/eco_label.html>
3.All About HP、エアコンの「省エネ度」は必ずチェック、
  <http://allabout.co.jp/gm/gc/68/>
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by wister-tk | 2014-04-29 21:43 | 環境学習など