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中欧を旅して思うこと (主に環境の観点から)

まえがき
 2014年6月13日から22までオーストリア、チェコ、スロバキア、ハンガリーのいわゆる中欧4か国を旅してきました。旅行会社のパックツアーでしたから、どこへ行っても自分の好みのところを詳しく見たり、情報を得たりと言うことは難しかったのですが、環境面からもそれなりに有意義な旅でした。

 もちろん歴史ある国々ですので訪れた各地で美しい景色や歴史ある聖堂や宮殿などの建築物、そして何と言っても絵画・彫刻などの芸術品の鑑賞も素晴らしいものでした。中欧4か国を回ったと言っても主な都市や地域を訪れたに過ぎないので、一般論として論ずることは出来ません。

 訪れた主な都市や地域は巡った順に、ブダペスト、ブラチスラヴァ、プラハ、チェスキー・クロムロフ、ザルツカンマーグート、ザルツブルク、バッハウ渓谷、ウィーンでした。私にとっては、ザルツカンマーグート以外は2回目の訪問だったので、比較的心の余裕を持って歩き回ることができました。

サマータイムについて
 海外へ行くとまずは時刻の問題があります。今回旅行した地域は日本との時差が―8時間ですが、ヨーロッパでは夏時間(英:サマータイム、米:デイライト・セービング・タイムDST:昼間を節約する時間)を採用して時刻を1時間早めているため、夏季の時差は―7時間となります。日本の夕方19時がウィーンでは、まだお昼の12時と言うことになります。緯度の高いヨーロッパの国々では、特に6月はいわゆる白夜現象のため昼間の時間が長く、さらにサマータイムが重なって、夜の8時頃でも明るいのが特徴的です。かつて私はノルウェーのトロムソ(北緯70度に近いところ)の夏至を体験しました。「白夜」と言うのは、ほんのりと薄暗い程度を想像していましたが、太陽が24時間沈まず頭上を360度回転し暗くならず昼間が続く現象は、本当に驚きでした。

 現在の方式のサマータイムは英国で提唱され、第一次世界大戦中の1916年にドイツとイギリスで採用したのが始まりといわれています。日本でも第二次大戦後、サマータイムが実施されましたが、米占領軍の施政下にあった1948年〜1951年の期間だけでした。このサマータイムは私も経験しました。

サマータイムの実施で期待できる効果としては、

①明るい時間を有効に使えるので照明の節約になる
②交通事故や犯罪発生率の低下
③活動時間が増えることによる経済の活性化
④午後の日照時間が増えることによる余暇の充実
などのようなことが考えられています。
 このうち①の照明の節約が環境対応ということになりますが、日本で実施するための議案も国会で検討されたようですが、南北に長い日本では北の地域では効果がありますが、南の地域であまり効果は期待できないとの理由でまだ採用されていません。ただし、北海道では「北海道サマータイム」として一部で試行されているようです。しかし、サマータイムの実施は、省エネや環境対応への意識を向上させると言う点で極めて有効だという意見もあります。

空港と航空機について
 海外旅行でお世話になるのがまず空港ですが、今回利用した空港は成田、フランクフルト、ウィーンでした。成田に比べて他の2つの空港は、全体に粗雑と言うか清潔感がなく利便性にも欠けているような気がしました。ただ省エネと言う訳ではないのですが、成田空港あたりに比べて音声による案内的あるいは注意的なアナウンスは極端に少ないのが特徴です。特に面白いのは動く歩道などの対応ですが、日本では乗り始めと終わりには注意の音声案内がありますが、ヨーロッパの空港ではそれがまったくありません。
 また、出発ゲートの変更や遅延などの航空機運航に関する案内も掲示板を用いており、音声による案内は緊急時以外には聞かれません。こうした対応の相違は、省エネとか環境問題とは異なり長年の習慣でしょうね。

 空港でお世話になる施設にトイレがありますが、さすがに温風式の乾燥機はあまり見られなくなりました。トイレと言いますとヨーロッパでは日本と異なりほとんどが有料となっています。無料なのは空港と高速道路の一部のサービスエリアと利用したレストランやカフェのトイレくらいと思います。美術館や宮殿などの観光施設では基本的に有料です。番人がいて料金を徴収する場合と機械にコインを投入して入る場合がありました。今回はだいたいどこでも50セント(ユーロ)くらいでした。

 有料トイレの最大のメリットは、清潔であり安全であることです。省エネに関しては熱感知装置を使った照明の自動点滅がありました。また以前にはあった温風式乾燥機がほとんど姿を消していました。ただペーパータオルを設置してあるところが結構多かったように思います。

 飛行機での機内サービスは、以前よりも相当に変化していました。まず用意しているソフトドリンクの種類が少なくなり、機内食の内容も量質ともに落としていました。これは環境対応もありますが、主な目的はコストダウンでしょう。かつての海外旅行では機内食と飲み物も大きな楽しみのひとつでしたが、これも徐々に有料化されることでしょう。

高速道路について
 ヨーロッパの高速道路は、一般的には無料なので料金所はありません。しかし、一部では有料もあり、年間通行税のような形で前払いして通行証を所有している国もあります。今回旅した国では無料の高速道路が大部分でした。高速道路に料金所がないということは、一般道路から車が自由に乗り入れできると言うことです。日本のように2つのインターチェンジの中間から高速道路に乗り入れ出来ないのとは異なり、高速道路付近の住民がだれでも身近に利用できるため、流通面での効率性や省エネや環境面でもメリットが多いと考えられます。

           一般道路から進入できる高速道路(チェコ)
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 高速道路のサービスエリアには、ガソリンスタンドやおみやげ店、それにレストランやカフェがあります。しかし、トイレはありますが、日本のように大規模で清潔で快適なものはなく、数も少なく女性の場合は全員終わるのに長時間を要することとなるのが一般的です。ショップやレストラン内にあるトイレは、一般に無料で比較的清潔ですが、原則として店内での買い物や飲食が条件となっています。そのため店にはターンスタイルのバーを押して入り、出口は別になっています。省エネのためトイレの照明は大体が自動点滅となっていて、ところによっては一定時間が経過すると自動的に消灯する場合もあって、あまり長い人は真っ暗闇に驚かされることもありました。

 今回走行した高速道路にあったガソリンスタンドは、ほんとんどがまったく無人のセルフ給油方式でした。給油施設だけでなくレストラン・カフェ、ショップが併設されているのが一般的でした。われわれ旅行者にとっては、このショップがちょっとしたおみやげを見つけるチャンスです。結構その地方にしかない食品とか民芸品があって、とても楽しいひと時ですが、何せトイレタイムに立ち寄るので時間的には大変きつい状態となるのがいつものパターンです。特にトイレに長蛇の列となる女性にとっては、本当に時間が足りないこととなります。

 ショップの話題がでたついでに、クレジットカードについてチョット述べて見ようと思います。今回旅行した国では、ここで述べたショップでもたとえミネラルウォーター1本でも、クレジットカードが使えました。ですからツアー仲間の中には、あまり両替はしないで、もっぱらカードを使う人もいました。小さな店でもカードが使えると言う点では、日本よりも進んでいるのでしょうかね。現金よりもカードを使うことはエコ的でもありますが、どちらかと言うと省力化の方向でしょうか。ところで、4か国ともユーロに加盟していますが、通貨についてはオーストリアとスロバキアがユーロを使っていますが、チェコとハンガリーは、それぞれ以前からの自国の通貨であるコルナとフォリントを使っています。

風力発電について
 ブダペストからプラハに向かう高速道路の走行中には、なだらかな丘陵地帯に数多くの風力発電用の風車が見られました。世界の風力発電容量238,351MW(2011年末)の内、ヨーロッパ(世界トップ10)の容量は71,304MW(29.9%)となり、次いで中国の62,733MW(26.3%)、アメリカの46,919MW(19.7%)となっています。ヨーロッパ諸国で世界のトップ10に入っているのは、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、イギリス、ポルトガルの6か国ですが、ハンガリーやチェコは入っていません。しかし、こうした旧社会主義国においても着実に再生可能エネルギーへの転換が行われている様子が伺われました。

                  風力発電用の風車が沢山
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<つづく>
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by wister-tk | 2014-06-30 21:05 | 海外の情報