中欧を旅して思うこと(主に環境の観点から)[続き]

ホテルについて
海外旅行での楽しみのひとつにホテルの宿泊があります。旅行会社がランク付けしているグレードの呼び名は、一般にスタンダード、スーペリア、デラックスなどです。一方、ホテル自体が表示しているグレードは星の数です。三ツ星、四つ星、五つ星などがあり、最高グレードが五つ星です。この星の数がなかなか曲者です。四つ星以上のホテルでもバスタブがなかったり、お湯が錆色していたり、時にはお湯が出なかったり、天井から水が漏れてきたこともありました。ですからホテルではチェックインして部屋に入ったら、何よりもまず水回りをチェックすることを習慣にしています。

旅行の出発前にホテルが決まった時点で、早速ネットからそのホテルの情報を取得します。ホテル全体の施設と客室の設備やサービス品の内容です。かっては固形石鹸、シャンプー、リンス、ボディーソープ、シャワーキャップ、安全カミソリ、スキンローション、その他、いわゆるアメニティーと呼ばれるサービス品が豊富でした。しかし、最近はシャンプーとボディーソープ兼用の固定式のボトルが1本、と言うのが一般的となっています。

またタオルの使用については以前からそうなのですが、連泊の場合は交換しないことを原則とし、交換を希望するときはタオルをバスタブに入れておくと言うことになっています。部屋にはその旨のお知らせが貼ってあって、環境への負荷の低減が目的であることを説明しています。ただ面白いことに廃棄物の分別については、あまり徹底していないようでした。たまたま今回私たちが宿泊したホテルがそうだったのかも知れませんが、この点については北欧のホテルでは徹底した分別が行われていたのを思い出しました。

環境とは直接は関係ないのですが、今回の旅行で初めてタブレットを持参したので、その報告をしたいと思います。現地での天気予報や観光情報を得るためと、自由行動の時間に歩き回るときのナビ、それにメールの送受信がタブレットの主な使用目的でした。モバイルルーターはレンタルしました。予想以上に大変便利で当初の目的を完全に達成しました。バスで移動するときもナビを利用すると周りの地理がよく理解でき、ガイドさんの説明と併せて大変情報量が多く、快適な楽しい旅行となりました。

今回旅行した4か国のWi-Fi事情は、必ずしも良好とは言えないようですが、4つのホテルで一応無線LANが使える状態でした。しかし、ホテルによって対応が異なり、ブダペストのホテルではロビーで無料接続、客室では有料(1時間6ユーロ、24時間12ユーロ)、プラハとザルツブルクのホテルでは全館で無線LANが無料、ウィーンのホテルではロビーのみの無線LANが無料、しかし速度が大変遅いとの口こみでした。

とにかくプラハとザルツブルクでは、ホテル内での通信は大変快適でした。残念ながら市街地で無料Wi-Fiのトライアルは出来ませんでした。ホテル以外では、もっぱら持参したモバイルルーターを利用しました。レンタルしたルーターは接続上のトラブルもなく、またバッテリーの持ちも十分で予備の充電用バッテリーも大変役に立ちました。ただ私がレンタルした会社では出発日の前日に宅配してくれたのですが、日本国内での使用が出来ないことになっていたため、テストができず少々心配しての出発となり、現地ブダペスト到着後に初めて接続と言うことになりした。

都市について
ヨーロッパの都市を訪れたとき誰れでもすぐ気が付くのは、古い建物が多いこと、石造の建築が多いこと、建物の高さや色彩が統一されていること、電柱が見られないこと、などではないでしょうか。建築に関してはヨーロッパの石造文化と日本の木造文化の相違ですが、どちらが優れているかは容易に判断できません。それぞれ長所、短所があると思います。われわれがヨーロッパの都市に学ぶとすれば、私は第一に「都市景観」を挙げたいと思います。と言いますのも都市はやはり美しくありたいと願うからです。

                   プラハの街並み
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ところで環境の観点からヨーロッパの都市を眺めて見ますと、石造の建物は100年単位で長持ちするので、短期間の利用で壊して新しく建てかえるやり方に比べると、省資源や温暖化ガスの排出削減の面からは、はるかに環境負荷が少なく優れたインフラと言えると思います。一方、わが国のように木造建築ではどうかと言いますと、これもまた樹木が蓄えたCO2を建築として閉じ込めてしまうので、やはり環境負荷の低減に寄与することとなります。

ただ木造建築の使用を終えたときの処理方法が問題です。最悪の処理方法は、解体した木材を燃料などとして燃焼させることです。この場合は木材が成長するときに折角貯蔵したCO2を、排出してしまうことなります。ただこの場合でも燃料としてエネルギーを取り出して利用し、かつ新たに植林することによって再生エネルギー(バイオマス)と考えることができます。最も環境負荷の少ない建築解体材の利用方法は、部材そのもの再利用、あるいは集成材に加工して利用することでしょう。

レストランについて
 私が参加するようなパックツアーで選択されているレストランのグレードは、本当に低いものだと思います。ですから料理が口に合わず満足なものにお目にかかれなくても、それはそれなりに理由のあることと思います。もちろん時には予期しない美味しい料理に回り合うこともあります。今回の旅行では、ブダペストのレストランで食べた名物料理のグヤーシュ(野菜がたっぷり入ったスープ)は、美味しくいただきました。まやウィーンで昼食に食べたポーク・シュニッツェルの味付けがとても気に入りました。

 旅行中の自由時間などで、各自で食事をしなければならないときもありますが、そんな時は自分でレストランを探すのも大変ですし、また折角なら美味しい料理が食べたいので、私がいつもとる方法は、添乗員さんか現地のガイドさんのアドバイスを受けることです。まず間違いなくわれわれの口に合う料理に巡り合うことができます。もう一つの方法は、これは大変簡単な方法ですが、中華料理のレストランを見つけることです。ちょうど洋食にも飽きてきた頃ですと、少々まずい中華料理でも本当にホットして満足するものです。

 ヨーロッパで中華料理を食べたことでいつも思い出すのは、パリのオペラ座の近くの中華レストランへ入ったときのことです。フランス語だけのメニューしかなく、中国系の従業員もフランス語と中国語しか話せず、英語は通じません。せめて中国語のメニューがあれば、漢字から想像して料理の内容がだいたいわかるのですが・・・・・。そこで思いついたのが漢字で書いて理解してもらうことでした。餃子、炒飯、炒麺、青椒肉絲など漢字が思い出せる料理名を、友人たちとわいわいがやがややりながら書き出して、やっと食事にありつけたのでした。

 ヨーロッパで料理やお菓子など食べ物のこととなると、やはり気になるのが味の問題です。一般に言われているように、西洋人に比べてわれわれ日本人は、味覚に対するセンサーを余分に持っているような気がします。これまでにヨーロッパで食べた料理でもお菓子でも、一般に味が単純なように感じられました。複雑な「うま味」ではなくシンプルな味付け、特に塩味が結構多く、また濃い味付けの料理によくお目にかかりました。スウィーツにしても、甘味がきつく香りも西洋人好みと思いますが、われわれには少々厳しい感じのものも多くお目にかかりました。

すし屋さんについて
 ところで今回の旅行で立ち寄った都市では、すし屋さんを多く見かけました。最近は世界的な傾向のようですが、寿司が外国の人たちにも大変好まれているようです。日本の食文化が世界に浸透していくことは、それなりに喜ばしいことかも知れませんね。ただ翻って海洋資源の観点からみると好ましいとは言えないかも知れません。すでに日本人が世界のエビを一人占めしていると非難されてきましたが、」最近はクロマグロの規制が話題となっています。どう言う訳か日本人ばかりではなく外国の人もマグロが大変好きなようですね。昔からマグロを食べてきた日本人にとっては、少々迷惑なような気もしまが・・・。

 海洋資源と言えば最近の大きな話題はウナギですね。 世界のウナギの70%は日本人が食べていると言われています。1990年代から日本で大量に消費されたヨーロッパウナギは、2008年に絶滅危惧種に指定され、資源を回復させる試みは始まったばかりのニホンウナギが、ついにこれに続いてしまったのです。
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つまり2014年6月12日に国際自然保護連合(IUCN)が発表した「レッドリスト」の最新版に、ニホンウナギを絶滅危惧種として掲載しました。 IUCNのレッドリストは、「絶滅」から「軽度懸念」「情報不足」まで8段階に分類しています。そのうち「絶滅危惧」は3段階あり、ニホンウナギは中間の「絶滅危惧1B類」とされ、全体の中では、上から4段階目にあたり、「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い」という評価となっています。

減少の原因としては、乱獲とか生息地の環境悪化、また海の回遊ルートの障害や海流の変化などが挙げられています。絶滅危惧種に指定されても、すぐに輸出入や食用としての禁止にはなりませんが、将来的に野生生物の国際取引に関するワシントン条約による規制の対象となる可能性があります。将来的には、稚魚やかば焼きの輸入が制限されることも予想されると言われています。

あとがき
 中欧4か国を巡る旅行で見聞きしたことをもとに、主に環境対応の観点から思いつくままに述べて見ました。必ずしも環境とは関係のなことも多々述べましたが、雑談のつもりで読み流してください。とにかく旅行は、特に海外旅行は異次元にタイムスリップしたような好奇心と冒険心がお旺盛になり、年齢が実際よりも若くなった気分になります(これは私だけのことかも知れませんが)。あれも見たいあそこへの行きたいなどと、旅行まえに自由時間のプランを練るのも旅の楽しみのひとつと思います。

 今回の旅行ではプラハで午後半日の自由時間があったので、モーツァルト・フアンの私は、モーツアルトゆかりの場所を訪ね歩くことにしました。モーツアルトはプラハに4回ほど来ていると言うことで、交響曲38番「プラハ」(1791年)を作曲するなど、プラハにはモーツアルトゆかりの場所が幾つかあります。プラハ市の依頼で作曲した歌劇「ドン・ジョバンニ」が初演(1787年10月)された「スタヴォスケー劇場」、滞在した別荘「ベルトラムカ(現在、モーツアルト記念館)」、またモーツァルトが即興演奏したオルガンがあることと図書館の素晴らしいことで知られる「ストラホフ修道院」、そしてモーツアルトが亡くなった時に市民が追悼ミサを行ったと言う「聖ミクラーシュ教会」などです。

 そうそうこれは必ず書いておかなければならないと思うことが3つほどあります。
その一つ目は、プラハの市民会館のカフェでのコーヒーブレイクです。市民会館と言ってもそこらの市民会館とは訳が違います。豪華なアールヌヴォー様式の建物です。1階が「プラハの春」音楽祭で有名なスメタナ・ホールがあり、1階の一部がレストラン・カフェになっていて、ここでコーヒーとケーキをいただいたと言う訳です。音楽の生演奏つきですが、このときはサキソフォンをメインとするバンド演奏でした。私たちが日本人だと知ると、早速、「ふるさと」など日本の曲を演奏してくれました。本当に感激でした。
 二つ目がウィーンのカフェ・デーメルでのティータイムです。あの有名な「ザッハー・トルテ」をいただき、また製作中の様子を見学することができました。「ザッハー・トルテ」そのものは、やはりチョット甘みが強くてチョコレート味で、しかもこってりした食感ですから、必ずしも日本人好みと言う訳にはいかないようです。
さて3つ目、実はこれが今回の旅行のお目当てのひとつだったのですが、憧れのウィーン国立歌劇場でのオペラ観賞です。演目はリヒャルト・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」でした。私のような素人にはチョット難しいオペラでしたが、セリフがドイツ語なので事前にストーリを読み、また座席前のディスプレイ画面の英訳を読みながら2時間30分を大変楽しく過ごすことが出来ました。オペラそのものも素晴らしかったのですが、オペラ座内部の構造や観客の様子など興味深々でした。

 元気なうちにまた何処かへ旅できることを念願して、この辺で終わらせます。
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# by wister-tk | 2014-07-30 21:25 | 海外の情報

中欧を旅して思うこと (主に環境の観点から)

まえがき
 2014年6月13日から22までオーストリア、チェコ、スロバキア、ハンガリーのいわゆる中欧4か国を旅してきました。旅行会社のパックツアーでしたから、どこへ行っても自分の好みのところを詳しく見たり、情報を得たりと言うことは難しかったのですが、環境面からもそれなりに有意義な旅でした。

 もちろん歴史ある国々ですので訪れた各地で美しい景色や歴史ある聖堂や宮殿などの建築物、そして何と言っても絵画・彫刻などの芸術品の鑑賞も素晴らしいものでした。中欧4か国を回ったと言っても主な都市や地域を訪れたに過ぎないので、一般論として論ずることは出来ません。

 訪れた主な都市や地域は巡った順に、ブダペスト、ブラチスラヴァ、プラハ、チェスキー・クロムロフ、ザルツカンマーグート、ザルツブルク、バッハウ渓谷、ウィーンでした。私にとっては、ザルツカンマーグート以外は2回目の訪問だったので、比較的心の余裕を持って歩き回ることができました。

サマータイムについて
 海外へ行くとまずは時刻の問題があります。今回旅行した地域は日本との時差が―8時間ですが、ヨーロッパでは夏時間(英:サマータイム、米:デイライト・セービング・タイムDST:昼間を節約する時間)を採用して時刻を1時間早めているため、夏季の時差は―7時間となります。日本の夕方19時がウィーンでは、まだお昼の12時と言うことになります。緯度の高いヨーロッパの国々では、特に6月はいわゆる白夜現象のため昼間の時間が長く、さらにサマータイムが重なって、夜の8時頃でも明るいのが特徴的です。かつて私はノルウェーのトロムソ(北緯70度に近いところ)の夏至を体験しました。「白夜」と言うのは、ほんのりと薄暗い程度を想像していましたが、太陽が24時間沈まず頭上を360度回転し暗くならず昼間が続く現象は、本当に驚きでした。

 現在の方式のサマータイムは英国で提唱され、第一次世界大戦中の1916年にドイツとイギリスで採用したのが始まりといわれています。日本でも第二次大戦後、サマータイムが実施されましたが、米占領軍の施政下にあった1948年〜1951年の期間だけでした。このサマータイムは私も経験しました。

サマータイムの実施で期待できる効果としては、

①明るい時間を有効に使えるので照明の節約になる
②交通事故や犯罪発生率の低下
③活動時間が増えることによる経済の活性化
④午後の日照時間が増えることによる余暇の充実
などのようなことが考えられています。
 このうち①の照明の節約が環境対応ということになりますが、日本で実施するための議案も国会で検討されたようですが、南北に長い日本では北の地域では効果がありますが、南の地域であまり効果は期待できないとの理由でまだ採用されていません。ただし、北海道では「北海道サマータイム」として一部で試行されているようです。しかし、サマータイムの実施は、省エネや環境対応への意識を向上させると言う点で極めて有効だという意見もあります。

空港と航空機について
 海外旅行でお世話になるのがまず空港ですが、今回利用した空港は成田、フランクフルト、ウィーンでした。成田に比べて他の2つの空港は、全体に粗雑と言うか清潔感がなく利便性にも欠けているような気がしました。ただ省エネと言う訳ではないのですが、成田空港あたりに比べて音声による案内的あるいは注意的なアナウンスは極端に少ないのが特徴です。特に面白いのは動く歩道などの対応ですが、日本では乗り始めと終わりには注意の音声案内がありますが、ヨーロッパの空港ではそれがまったくありません。
 また、出発ゲートの変更や遅延などの航空機運航に関する案内も掲示板を用いており、音声による案内は緊急時以外には聞かれません。こうした対応の相違は、省エネとか環境問題とは異なり長年の習慣でしょうね。

 空港でお世話になる施設にトイレがありますが、さすがに温風式の乾燥機はあまり見られなくなりました。トイレと言いますとヨーロッパでは日本と異なりほとんどが有料となっています。無料なのは空港と高速道路の一部のサービスエリアと利用したレストランやカフェのトイレくらいと思います。美術館や宮殿などの観光施設では基本的に有料です。番人がいて料金を徴収する場合と機械にコインを投入して入る場合がありました。今回はだいたいどこでも50セント(ユーロ)くらいでした。

 有料トイレの最大のメリットは、清潔であり安全であることです。省エネに関しては熱感知装置を使った照明の自動点滅がありました。また以前にはあった温風式乾燥機がほとんど姿を消していました。ただペーパータオルを設置してあるところが結構多かったように思います。

 飛行機での機内サービスは、以前よりも相当に変化していました。まず用意しているソフトドリンクの種類が少なくなり、機内食の内容も量質ともに落としていました。これは環境対応もありますが、主な目的はコストダウンでしょう。かつての海外旅行では機内食と飲み物も大きな楽しみのひとつでしたが、これも徐々に有料化されることでしょう。

高速道路について
 ヨーロッパの高速道路は、一般的には無料なので料金所はありません。しかし、一部では有料もあり、年間通行税のような形で前払いして通行証を所有している国もあります。今回旅した国では無料の高速道路が大部分でした。高速道路に料金所がないということは、一般道路から車が自由に乗り入れできると言うことです。日本のように2つのインターチェンジの中間から高速道路に乗り入れ出来ないのとは異なり、高速道路付近の住民がだれでも身近に利用できるため、流通面での効率性や省エネや環境面でもメリットが多いと考えられます。

           一般道路から進入できる高速道路(チェコ)
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 高速道路のサービスエリアには、ガソリンスタンドやおみやげ店、それにレストランやカフェがあります。しかし、トイレはありますが、日本のように大規模で清潔で快適なものはなく、数も少なく女性の場合は全員終わるのに長時間を要することとなるのが一般的です。ショップやレストラン内にあるトイレは、一般に無料で比較的清潔ですが、原則として店内での買い物や飲食が条件となっています。そのため店にはターンスタイルのバーを押して入り、出口は別になっています。省エネのためトイレの照明は大体が自動点滅となっていて、ところによっては一定時間が経過すると自動的に消灯する場合もあって、あまり長い人は真っ暗闇に驚かされることもありました。

 今回走行した高速道路にあったガソリンスタンドは、ほんとんどがまったく無人のセルフ給油方式でした。給油施設だけでなくレストラン・カフェ、ショップが併設されているのが一般的でした。われわれ旅行者にとっては、このショップがちょっとしたおみやげを見つけるチャンスです。結構その地方にしかない食品とか民芸品があって、とても楽しいひと時ですが、何せトイレタイムに立ち寄るので時間的には大変きつい状態となるのがいつものパターンです。特にトイレに長蛇の列となる女性にとっては、本当に時間が足りないこととなります。

 ショップの話題がでたついでに、クレジットカードについてチョット述べて見ようと思います。今回旅行した国では、ここで述べたショップでもたとえミネラルウォーター1本でも、クレジットカードが使えました。ですからツアー仲間の中には、あまり両替はしないで、もっぱらカードを使う人もいました。小さな店でもカードが使えると言う点では、日本よりも進んでいるのでしょうかね。現金よりもカードを使うことはエコ的でもありますが、どちらかと言うと省力化の方向でしょうか。ところで、4か国ともユーロに加盟していますが、通貨についてはオーストリアとスロバキアがユーロを使っていますが、チェコとハンガリーは、それぞれ以前からの自国の通貨であるコルナとフォリントを使っています。

風力発電について
 ブダペストからプラハに向かう高速道路の走行中には、なだらかな丘陵地帯に数多くの風力発電用の風車が見られました。世界の風力発電容量238,351MW(2011年末)の内、ヨーロッパ(世界トップ10)の容量は71,304MW(29.9%)となり、次いで中国の62,733MW(26.3%)、アメリカの46,919MW(19.7%)となっています。ヨーロッパ諸国で世界のトップ10に入っているのは、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、イギリス、ポルトガルの6か国ですが、ハンガリーやチェコは入っていません。しかし、こうした旧社会主義国においても着実に再生可能エネルギーへの転換が行われている様子が伺われました。

                  風力発電用の風車が沢山
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<つづく>
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# by wister-tk | 2014-06-30 21:05 | 海外の情報

地球温暖化はどうなっているの?(IPCC第5次報告書から)

はじめに
  国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の会議が、2014年3月25~29日、横浜市で行われました。その成果として、第2作業部会のテーマである地球温暖化の「影響と適応」に関する、新しい報告書が3月31日に公表されました。この報告書では、温暖化の影響は避けることができず、またその程度にしたがって自然災害などの大規模化や食糧危機、さらに生きものの大量絶滅につながる可能性が示されました。
 さらに4月13日には、ドイツのベルリンにおいて第3作業部会「気候変動の緩和」が、温室効果ガスの削減策に関する研究成果をまとめた報告書を公表しました。この報告書によると全世界の温室効果ガスの排出量を21世紀末までにゼロにする必要があること、また、エネルギーの転換などの大変革によって、これを達成することが可能であることを示しています。
 なお第1作業部会「温暖化の科学」の報告書は、すでに2013年9月に公表されています。

                図―1 IPCC第3作業部会報告書の表紙
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 今回は、IPCCの第5次評価報告書のうち、最近公表された2つの報告書についてその内容を学習しようと思います。

1.第2作業部会(影響と適応)報告書の概要
 報告書の要点は3つあります。[1]

①今後の温度上昇は避けられないため「適応」の準備をしなければならないこと、
②21世紀末の気温上昇が4℃になってしまう場合と、2℃に抑えられる場合では、予測される影響に大きな相違があること、
③「適応」を行えば影響を少なからず軽減することができるが、4℃までも気温が上昇する場合は、「適応」も不可能となるケースが多くなること、

         図―2 IPCCが予測する温暖化シナリオ
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    RCP8.5:気候変動対策(温室効果ガスの排出削減)をまったく行わなかった場合、
    RCP2.6:徹底的に行った場合、
    RCP4.5、RCP6.0:2つの中間の場合を含む4つのシナリオ
     出典:地球環境研究センターニュース 2014年4月号 [Vol.25 No.1]

 そして温暖化の影響はもはや仮定の話ではなく、水資源や農作物、生態系などすべての大陸と海洋で「影響が現われている」といいます。(前回の「影響をうけつつある」という表現よりも断定的になりました)

〇21世紀末に4℃になった場合に温暖化の影響を受ける主要なリスク分野として、8つの分野を挙げています。[2]

 ◆海面の上昇や高潮などによって沿岸部で大規模な被害を受けること
 ◆大都市部では洪水による被害が増大すること
 ◆電気や水道など社会インフラが異常気象によって機能を停止すること
 ◆特に都市部では熱波による死亡者が生じ健康被害が増大すること
 ◆高温や干ばつなどによって食料生産が減少しその供給が途絶すること
 ◆水不足に伴う農作物減産によって農村地域の経済的被害が増大すること
 ◆海洋生態系の損失によって漁業生産の減少が増大すること
 ◆陸域や内水生態系の損失によって自然の恵みの喪失をもたらすこと

〇さらに内戦などの暴力的衝突を増加させ、国家の安全保障政策にも影響を及ぼすといいます。

          図―3 地球温暖化、世界の最悪のシナリオ
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     出典:大阪エコライフ地球温暖化対策地域協議会 <http://o-ecolife.com/>

 詳しくは「第2作業部会報告書」[3]を参照してください。
<http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial
=24277&hou_id=17966>

2.第3作業部会(気候変動の緩和)報告書の概要[4][5]
 報告書によると全世界の排出量は現在も増加の傾向にあり、排出削減に本格的に取り組まなければ、21世紀末に気温は3.7℃~4.8℃上昇するとしています。地球環境の致命的な激変を避けるためには、産業革命前と比べた気温の上昇を2℃以内に抑える必要があるとされています。
 気温上昇を2℃以内に抑えるには、全世界の排出量を2050年には2010年比で40~70%削減し、2100年には「ほぼゼロかマイナス」にしなければならないとしています。

 以下に報告書のポイントを列挙します。

〇温室効果ガス排出量の約65%が、化石燃料と工業過程から排出されるCO2で占めている。
〇過去から現在までに排出した人為的CO2の累積排出量のうち、その約50%は最近の40年間で排出している。
〇温暖化対策を現在以上に行わない場合は排出量は増加し、21世紀末には約4℃前後まで上昇する可能性が高い。

〇2℃以内に抑えるためには、2050年には排出量を2010年比で40%~70%削減しなければならず、2100年には排出量をゼロかマイナスにしなければならい。
〇現在以上の温暖化対策を遅らせて2030年まで放置すると、2℃以内に抑えることが非常に困難になる。
〇電力の脱炭素化は経済性の高い削減方法なので、2050年までに電力に占める再生可能エネルギーなどの「低炭素エネルギー」の割合を30%~80%に引き上げることが必要である。

〇石炭の使用が世界の脱炭素化を妨げてきたので、石炭を最新鋭のガス火力やコジェネに代替していくことによって、排出量を大幅に削減可能である。また「二酸化炭素の貯留(CCS*)」の開発と実用化に大きな期待を持っている。
〇2℃以内に抑えるための対策に必要な経済的コストは、経済成長の伸び率を年0.04~0.06%%押し下げる程度である。
〇排出量を大幅に削減するためには投資の流れを変えなければならず、投資を化石燃料から再生可能エネルギー等へシフトすることが必要である。

 詳しくは「第3作業部会報告書」[5]を参照してください。<http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18040>

*CCS:二酸化炭素の回収・貯蔵 (Carbon dioxide Capture and Storage, CCS)、二酸化炭素の貯留とは、気体として大気中に放出された、あるいは放出される直前の二酸化炭素を人為的に集め、地中・水中などに封じ込めること、また、その技術のことである。
 回収方法として代表的なものの1つが、火力発電所や工場などで燃料の燃焼によって排出される二酸化炭素を回収するもの、つまり排出源から効率よく回収を行いそれを貯蔵する方法である。[出典:Wikipedia]

         図―4 二酸化炭素の貯留(CCS)
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    出典:東洋エンジニアリング htpp://www.toyo-eng.co.jp

おわりに
 今回はIPCCの第5次評価報告書のうち、第2作業部会(影響と適応)と第3作業部会(気候変動の緩和)の2つの報告書について、その内容を学習しました。まとめとしては、

①地球温暖化現象が仮定のことではなく現実の問題として認識されたこと、
②地球環境を維持するために21世紀末で気温上昇を2℃以内に抑えなければならないが、現状の抑制対では極めて困難であること、
③気温上昇が21世紀末で4℃前後まで上昇した場合、地球環境は壊滅的な影響を受けること、
④地球温暖化の抑制策は、現行以上の対策を早期に実施すべきあり、新技術の開発としてとくにCCSの実用化が地球を救うと考えられること、

 ここで学習したIPCCの第5次評価報告書の結果は、COP20(2014年12月、ペルー・リマ)(第20回 国連気候変動枠組み条約締約国会議)およびCOP21(2015年12月、フランス・パリ)における「京都議定書」に代わる「新しい国際枠組」の構築に活かされることが期待されます。(COPの流れにつてはこのブログの2013年12月30日号をご覧ください

<参考文献>

[1]WWFジャパン:IPCC横浜会議:温暖化の影響と適応の報告書を発表、2014.3.31.
       http://www.wwf.or.jp/activities/2014/03/1194531.html
[2]朝日新聞:2014年4月1日、朝刊、p.3
[3]環境省:気候変動に関する政府間パネル(ICPP)第5次評価報告書・第2作業部会報告書(影響・適応・脆弱性)の公表について、平成26年3月31日
        http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17966
[4]WWFジャパン:IPCCが「温暖化対策についての政策」の報告書を発表、2014.4.13.
       http://www.wwf.or.jp/activities/2014/04/1196913.html
[5]環境省:気候変動に関する政府間パネル(ICPP)第5次評価報告書・第3作業部会報告書(気候変動の緩和)の公表について、平成26年4月14日
       http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18040
                                                  以上
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# by wister-tk | 2014-05-28 10:31 | 環境学習など

家庭でできる温暖化対策・その3 テレビ・エアコンの省エネ  

はじめに
 前々回は「家庭でできる温暖化対策・その1 冷蔵庫の省エネ」(2014年2月号)について、また前回は「家庭でできる温暖化対策・その2 照明の節電」(2014年3月号)について説明しました。このなかで「地球温暖化対策が重要な理由」について学習し、さらに「エネルギーの種類と省エネルギー」や「家庭からのCO2排出割合と家電の電気消費割合」についても学習しました。

 これによって家電の中で最も消費電力の大きいのが冷蔵庫(14.2%)であり、次いで消費電力の大きいのが照明器具(13.4%)であることを学びました。そこで今回は、3番目に消費電力の大きいテレビ(8.9%)と4番目に消費電力の大きいエアコン(7.4%)の省エネ方法について学習しようと思います。

1.テレビの省エネ
(1)テレビの節電行動
 テレビの省エネ方法の第1は、何と言っても出来るだけ視聴しないことです。つまり基本的には必要なときだけスイッチをオンにするようにし、無駄なものは視聴しないことと、見てもいないテレビをつけっぱなしにしないことです。

①テレビを消すときはリモコンではなく、本体の主電源をOFFにしましょう。リモコンでOFFにした場合は、待機状態になっているため電力を消費しています。旅行などで長期に留守にするときは、プラグを抜いておきましょう。
②画面の明るさを少し抑えるだけでも省エネになります。明るさを上げる前に、まずテレビの表面のホコリや汚れをふき取りましょう。
③子どもたちがテレビゲームをした後は、特に気をつけましょう。画面に何も映っていなくてもテレビの電源は入ったままです。忘れずに必ずスイッチをOFFにしましょう。

(2)節電行動と省エネ効果 [1]
①テレビを消す効果(液晶32V型、見る時間を1日1時間減らした場合の1年間の効果)
電気:16.79kWhの省エネ、約370円の節約、
原油換算:4.23L節約、CO2削減量5.9kg
②テレビの明るさを抑制する効果(液晶32V型、画面の輝度を最大から中央の最適に調節した場合の1年間の効果)
電気:27.10kWhの省エネ、約600円の節約、
原油換算:6.83L節約、CO2削減量9.5kg

2.エアコンの省エネ
 エアコンの省エネを考えるに当たっては、基本的な事項として住宅の断熱性能があります。最近の新築住宅では、高断熱性能の仕様が一般的となっています。ですから既存の住宅においては、家の中で最も熱の出入りの激しい窓の断熱対策として、複層ガラスへの交換や二重サッシ窓への改造が望まれます。また高断熱の断熱スクリーンなどの設置は、比較的価格も安く、素人でも施工できるのでお勧めです。

 なお、「断熱スクリーン」については、このブログの2010年12月2日号「自分でできる温暖化防止対策は?」を参照してください。

図―1 断熱スクリーンの施工例
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出窓の断熱施工例:窓ガラスの内側にロールスクリーン、出窓の内側にハニカム・サーモスクリーン、さらに布カーテンとなっています。サーモスクリーンの両側はレール付となっていて断熱性能を高めています。

 省エネを目指したエアコンの温度設定は、当然のことですが冷房時には高めに、暖房時には低めに設定し、さらにエアコンの運転時間を最小にすることです。実際の設定温度は、住宅の断熱性能に大きく依存するので、目標温度に対して設定温度は、個々の条件によって異なってきます。一般に推奨されている室温の目標とする設定温度は、夏は28℃、冬は20℃と言われています。

(1)省エネエアコンの選び方 [2][3]
エアコンを選定するときの基準は、その目的によって様々ですが「省エネ」と言う点にしぼって選ぶときには、「統一省エネルギーラベル」をチェックするのが、最も簡単だと思います。エアコンは、この「統一省エネラベル」に指定されている家電製品ですので、店頭やカタログなどでラベルの内容を知ることができます。「統一省エネラベル」は、図-2に示すような様式です。

図―2 統一省エネルギーラベル [2]
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〇多段階評価:エアコンの場合は「省エネ基準達成率」によって★の数が次のように決められていて、★の数が多いほど省エネ性能が優れていることを表しています。

★★★★★ 省エネ基準達成率:121%以上
★★★★  114%以上121%未満
★★★   107%以上114%未満
★★    100%以上107%未満
★     100%未満

〇省エネ基準達成率:省エネ基準(目標値)を、どの程度達成しているかをパーセントで示します。この数値が大きいほど、省エネ性が優れた製品といえます

〇年間の目安電気料金:エネルギー消費効率や年間消費電力を電気料金に換算して、わかりやすくした数値です。

〇通年エネルギー消費効率(APF):「APF」とは「Annual Performance Factor」の略ですが、文字どおり「年間を通したエネルギーの消費効率」と言う意味です。
APFの数値が大きいほど省エネ性能が優れています。室内機の形態、冷房能力、室外機の寸法が同じならば、省エネ基準達成率が高いほど省エネ性に優れ、年間消費電力量も少なくなります。
また、このAPFの数値は、「省エネ基準達成率」より重要なのでよく注意して確認しましょう。
1例として次の場合を比較してみますと、

[A] : 10畳3.6kWの場合 「省エネ基準達成率」108%、「APF」6.3
[B] : 12畳4.2kWの場合 「省エネ基準達成率」116%、「APF」5.7

達成率では、[B]の方が優秀に見えますが、「APF」では[A]の方が効率がよいということがわかります。このように、達成率はあくまで「目標値に対しての達成率」ですので、必ず「APF]と合わせて確認するようにしましょう。[3]

(2)エアコンの節電行動
〇冷房のときの注意
①室温の設定は出来るだけ高くしましょう。
②扇風機を併用して体感温度を下げましょう。
③窓やドアの開閉はできるだけしないようにしましょう。
④外部からは直射日光が入らないよう日除けをしましょう。
⑤室内側にはレースのカーテンやすだれを設置して陽射しを抑えましょう。
⑥留守にするときや人のいない部屋は、日中でもカーテンを閉めて外からの熱を遮断しましょう。カーテンは厚手の方が断熱効果があります。

〇暖房のときの注意
①室温の設定は出来るだけ低くしましょう。
②扇風機を併用して天井側の暖かい空気を床の方に循環させましょう。
③窓やドアの開閉はできるだけしないようにしましょう。
④窓には厚手のカーテンを使用して熱の放出を抑えましょう。
⑤外からの冷気は重いので、まるで冷たい水のようにチョットの隙間からも侵入してきます。ですからカーテンなどで遮蔽するときも、少しの隙間も出来ないようにすることが重要です。

〇室外機に対する注意
②風通しの良いところに設置しましょう。
②夏季の直射日光を避けるために日除けをしましょう。
③吹き出し口の前方に遮蔽物がないようにしましょう。
④周囲はきちんと整理整頓しましょう。

(3)節電行動と省エネ効果 [1]
〇冷房の場合
①温度設定の効果(外気温度31℃のとき、2.2kwのエアコンの設定温度を27℃から28℃に変更して、1日9時間運転した場合の1年間の効果)
電気:30.24kWhの省エネ、約670円の節約、
原油換算:7.62L、CO2削減量:10.6kg

②運転時間の効果(設定温度28℃で運転時間を1日1時間短縮した場合)
電気:18.78kWhの省エネ、約410円の節約、
原油換算:4.73L、CO2削減量:6.6kg

〇暖房の場合
①温度設定の効果(外気温度6℃のとき、2.2kwのエアコンの設定温度を21℃から20℃に変更して、1日9時間運転した場合の1年間の効果)
電気:53.08kWhの省エネ、約1,710円の節約、
原油換算:13.38L、CO2削減量:18.6kg

②運転時間の効果(設定温度20℃で運転時間を1日1時間短縮した場合の1年間の効果)
電気:40.73kWhの省エネ、約900円の節約、
原油換算:8.05L、CO2削減量:11.2kg

〇フィルター交換の効果(2.2kwのエアコンでフィルターが目詰まりしている場合と月に1,2回清掃した場合の1年間の効果)
電気:31.95kWhの省エネ、約700円の節約、
原油換算:8.05L、CO2削減量:11.2kg

おわりに
 3回にわたって「家庭でできる温暖化防止対策」の対象となる冷蔵庫、照明器具、テレビとエアコンの「省エネ」について学習しました。今回は、家電のなかでも冷蔵庫、照明器具に次いで消費電力の大きいテレビとエアコンについて、その省エネ方法について学習しました。また特に省エネエアコンの選択のポイントとなる「省エネラベル」について学びました。

 さらにエアコンの省エネを目指した場合に重要なことは、住宅自体の断熱性能であることを改めて認識しました。既存の住宅においては、断熱性能の最も劣る窓の対策が重要なことを学び、二重サッシ窓にすることや断熱スクリーンなどの設置が、エアコンの省エネに効果のあることを学びました。

 わが家では比較的大型の窓は二重サッシに、また小型の窓は複層ガラスとし、さらにこれらのいずれもが施工出来ない窓については、ハニカム・サーモスクリーンを設置しました。その効果は、想像以上で驚いています。
 また夏季にはエアコンの省エネを目的に、夜間に冷気を取り入れるため、寝室の窓の雨戸をルーバー付の雨戸(エコ雨戸)に交換しました。ルーバーはブラインドのように羽根が自由に動くので、開放する隙間を加減でき、完全に閉鎖することもできます。お陰様で真夏の夜もエアコンのお世話にならずに快適に睡眠できます。

 また、わが家では2階にある居間の南側のバルコニーに、日除けスクリーン(オーニングスクリーン、2.7m)を、昨年春に設置しました。日除けスクリーンが、バルコニーとテラス窓全体を太陽熱から守ってくれるので、その効果は本当に予想を超えたものです。
 なお、ハニカム・サーモスクリーン、ルーバー付雨戸、それに日除けスクリーンも、日曜大工程度の腕前で十分施工できますので、比較的安価に設置することができます。

 3回にわたって掲載した「家庭でできる温暖化対策」の投稿によって、みなさんが、省エネに対する関心を少しでも喚起していただければ大変幸いと思います。

< 参 考 文 献 >
1.経済産業省・資源エネルギー庁:(出典:「家庭の省エネ大事典」
  (一財)省エネルギーセンター作成
  <http://www.eccj.or.jp/dict/index.html>)
2.一般社団法人 家電製品協会 HP、省エネ家電de温暖化防止
  <http://www.shouene-kaden2.net/learn/eco_label.html>
3.All About HP、エアコンの「省エネ度」は必ずチェック、
  <http://allabout.co.jp/gm/gc/68/>
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# by wister-tk | 2014-04-29 21:43 | 環境学習など

家庭でできる温暖化対策・その2 照明の節電  

はじめに
 前回の「家庭でできる温暖化対策・その1 冷蔵庫の省エネ」(2014年2月号)では、まず「地球温暖化対策が重要な理由」について学習しました。次いで「エネルギーの種類と省エネルギー」や「家庭からのCO2排出割合と家電の電気消費割合」についても学習し、この結果に基づいて、まず家電の中で最も消費電力の大きい冷蔵庫(14.2%)の省エネ方法について学習しました。
 今回は冷蔵庫に次いで消費電力の大きい照明器具(13.4%)について、その省エネ方法について学習しようと思います。

照明器具の節電方法
 照明器具の省エネ方法は、比較的単純です。つまり基本的には「省エネ器具」に交換することと、点灯時間を短くすることの2点です。

①器具を省エネ型に換える → 器具をLED照明器具に交換して節電
②明るさを調節する → 少し暗くして節電
③点灯時間を短くする → 使用電力を必要最小限にして節電
④不要な照明を消す→ スイッチをこまめに切って節電
⑤消灯時間を早くする → タイマーや自動点滅にして節電

照明器具の省エネ比較
 白熱電球の寿命が、約1000時間(0.5年)に対して電球形蛍光ランプは約6000~10000時間(3~5年)、またLED電球は約40000時間(20年)となっています(年数は年間点灯時間:2000時間として計算)。また電力消費では、白熱電球を100%とすると、電球型蛍光ランプは約25%、LED電球は約19%となります(図―1)。

         図―1 白熱電球・電球型蛍光ランプ・LED電球のコスト比較 [1]
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                         出典:資源エネルギー庁

 図―2は白熱電球、電球形蛍光ランプとLED電球の間の時間~コスト関係を示します。白熱電球と電球形蛍光ランプは、約4か月半(750時間)程度でコストが逆転しています。また、白熱電球とLED電球は、約5か月(820時間)程度でコストが逆転し、電球形蛍光ランプとLED電球は、約3年(6000時間)程度でコストが逆転しています。この結果は、当然ながらLED電球が初期コストが高いにもかかわらず、優れた省エネ性能と長寿命に起因することは明らかです。

 なお図―2は、次のような条件で作成されています。
白熱電球、電球形蛍光ランプとLED電球の購入価格は、それぞれ2000円、800円、100円、また、年間点灯時間:2000時間、電気代:22円/kwh、消費電力:白熱電球54W、電球形蛍光ランプ12W、LED電球9W

        図―2 白熱電球・電球型蛍光ランプ・LED電球の時間―コスト関係 [1]
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                       出典:資源エネルギー庁

LED電球の選び方 [2][3]
口金:ソケットに差し込む部分です。
最も一般的なLED電球の「一般電球形」の口金は、白熱電球と同じ「E26口金」(直径が26mm)なので、そのまま交換して使えます。

種類:いろいろなタイプがあります。
一般照明用としては、一般電球形、ボール電球形、ミニクリプトン形があります。その他にスポット照明用があります。

明るさ:LED電球の明るさは「ルーメン」で表します。
一般的には白熱電球の明るさの目安となる「何ワット形相当」という言い方をします。

明るさの比較:LED電球に取り換えるときの参考です。
図-3は、白熱電球、電球形蛍光ランプ、LED電球の明るさを比較したものです。例えば60ワット形の白熱電球を、同じ明るさのLED電球に交換するには、E26口金の場合は810ルーメンの明るさのLED電球を選べばいいことになります。

               図―3 3種類の電球の明るさの比較 [4]
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                      出典:日本電球工業会資料

光の広がり方(配光):光の出ている方向とその光の広がり方です。
白熱電球の光は上下方向、横方向ともにほぼ同じ明るさですが、LED電球では直下が明るく横方向は暗く、上方向はまったく暗いと言う特徴があります。

光色:LED電球には2つの色合いがあります。
白熱電球の色合いに近い「電球色」と昼間のような白い色合いの「昼白色」の2種類です。色合いによって雰囲気が異なるので、使う場所や好みによって選びます。

器具:電球に組み合わせる照明器具の選択も大切です。
LED電球と照明器具を組み合わせるときは、明るさや配光の相性が大切です。また照明器具の使用条件も大切です。特に調光機能の付いた器具には「調光器対応」のLED電球を使わなければなりません。

おわりに
 前回は家庭でできる温暖化防止対策のひとつとして「冷蔵庫の省エネ」について学習しましたが、今回は、家電のなかでも冷蔵庫の次に消費電力の大きい照明器具について、その省エネ方法とLED電球に交換する場合の注意事項ついて学習しました。

 既存の照明器具からLED照明器具への交換については、わが市においても自治会が管理する防犯灯について、補助金を助成して省エネに取り組んでいます。既存の蛍光灯器具1基あたり2万円の補助金が出されており、わが自治会ではこの制度を利用して、蛍光灯からLED照明器具に交換しました。お陰様で町内は前よりも明るくなり、防犯効果があがるとともに省エネにも貢献できて、しかも蛍光管の取り換えなどの維持管理の手間も省けて、効果満点と言ったところです。

 わが家においては、過去において既に白熱電球から電球形蛍光ランプに交換しましたが、最近、さらに電球形蛍光ランプをLED電球に交換しました。調光器付の器具が2個ありますが、最近では調光器対応形のLED電球がありますので、安心して調光器を使用することができます。

 現在使用中の蛍光灯としては、直管形、リング形、ツイン形がありますが、それぞれ既存の器具を利用できるよう同じ形状寸法のLED形蛍光灯が市販されています。しかし、蛍光灯器具の種類によってそのまま利用できるものや電気工事を必要とするものなどがあって、その選択には十分な注意が必要です。グローランプ方式では特に工事の必要もなく交換できますが、安定器付の場合な回線の直結が必要となり、電気工事となりますのでプロに依頼することになります。

 今後は引き続いて他の家電製品の省エネについて、学習して行きたいと思います。

< 参 考 文 献 >
1.経済産業省・資源エネルギー庁:(出典:「家庭の省エネ大事典」
(一財)省エネルギーセンター作成
<http://www.eccj.or.jp/dict/index.html>)
<http://www.enecho.meti.go.jp/policy/general/
 howto/lighting/index.html>
2.NPO法人LED照明推進協議会
<http://www.led.or.jp/led/led_denkyu.htm>
3.東芝ライテック株式会社
<http://www.tlt.co.jp/tlt/lighting_design/syoene/
 keisan/led_denkyu/kiso.htm>
4.アイティメディア(株)
<http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/
 1209/20/news016_2.html>
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# by wister-tk | 2014-03-25 22:48 | 環境学習など